良い笛は良い素材作りから

笛は女竹・矢竹・真竹・煤竹などで作られています。

冬の期間12月~2月位の間で、山に切り出しに出かけます。

生育三年以上の竹を選び、曲がり、虫食い、割れ、傷、肉厚などを検査して良い節間だけを切り出していきます。

やや曲がっている竹は火炙りして、真っ直ぐになるよう矯木を使って矯正して行きます。

火炙りをすることによって油抜きと殺菌、そして目視検査で見えなかった小さな割れや傷がの発見が出来ます。

この作業は品質に関わる重要な作業ですので慎重な作業を行っています。

火炙りされ、厳選した竹を綺麗に洗ってスダレ状態にします、ここから三年間、天日干しと陰干しを繰り返します。

天日干しは太陽に当て、紫外線によって竹の青みが取れて肌色になって行きます。

三年の間、竹の水分が抜け、竹がちじみ細くなってきますが、その時の圧力に耐えられない竹は割れて行きます、三年干す間に割れや曲がりなどで半分以上はダメになってしまいます。生き残った竹だけが笛になります。

長い時間を使い、手塩を掛けて作られた最高の素材を使った笛は格別です。

 

 

煤竹。

茅葺屋根に使われている竹は、囲炉裏で長い間、燻され堅くなった竹です。

この素材を使った能管・竜笛・篠笛が高級な笛として作っています。

だいたい100年~200年前の煤竹を保管しています。